Interview
お客様導入事例 #02
日本貨物鉄道株式会社

「調達の見える化・業務の効率化を実現し、SDGs調達実現への足掛けに」

日本貨物鉄道株式会社さま
業種
物流業
事業内容
貨物鉄道事業、倉庫業、駐車場業、広告業、損害保険代理業その他の保険媒介代理業、一般土木・建設の設計、工事監理及び工事業 等
べんりねっと利用規模
約5,000名
(取材・執筆:株式会社グラペイン)
貨物鉄道事業者が
間接材の集中購買基盤にべんりねっとを採用
間接材のコスト削減や業務基盤の強化、環境対応施策推進を実現
グループリーダー 大井 英明 氏写真日本貨物鉄道株式会社
経営統括本部 調達部
グループリーダー 大井 英明 氏

 日本唯一の貨物鉄道全国ネットワークを持つ日本貨物鉄道株式会社(以下、JR貨物)は、間接材の購買・調達における業務改革プロジェクトを実施し、カウネットが提供する間接材一括購買システム「べんりねっと」を採用。ネット調達による集中購買の仕組みを各業務機関が活用できるよう環境を整備することで、業務機関(※)の事務担当者の負担軽減と業務効率化、購買の承認過程や購買実績の見える化を実現し、コストと持続可能性を両立するSDGs調達管理にも取り組む。今後は、接続サプライヤの拡大など、さらにべんりねっとを活用していくという。

※業務機関…各駅・部門等、組織の呼称

  • 単一フローでの購買により小口現金の用意や請求書管理の手間が大幅に減少
  • 業務機関の事務担当者の負担軽減と業務効率化により本業への専念を実現
  • 承認過程や購買実績がWebに記録されるため調達の見える化が実現
  • コスト削減と持続可能性(SDGs)を両立した調達管理に着手開始
導入の背景

各業務機関が個別に
間接材を購買
現金精算や請求書処理が
本業を阻害

 JR貨物は、全国規模のネットワークを持つ日本唯一の貨物鉄道事業者だ。国内241箇所の貨物取扱駅を結ぶネットワークを持ち、毎日410本以上の貨物列車が石油・LNG、紙・パルプ、食料品など暮らしに不可欠な物資を、地球5周分に相当する約19万㎞を搬送。国内では欠かすことのできない社会インフラとなっている。その長距離・一括大量輸送の高効率性は1列車で最大10tトラック65台分に及び、CO2排出量は営業用トラックの約13分の1になるなど、環境負荷軽減に多くのメリットをもたらす。物流業界はJR貨物を要としたモーダルシフト(トラックから鉄道への輸送手段転換)を加速中だ。また同社は、1万人以上が働く総合物流企業グループの中核として、事業内容や判断基準を徹底して改革してきたリーディングカンパニーでもある。その代表的な取り組みには「業務創造推進プロジェクト」や「C&C(Challenge & Change)活動」などがあるが、近年行った間接材の購買・調達における改革もそのひとつだ。

 経営統括本部 調達部 グループリーダー 大井 英明氏は、「これまで消耗品などの間接材を購買する場合は、全国の支社等が個別に各仕入先から調達していました。そのため、小口現金の精算や請求書の処理は支社や各業務機関の事務担当者が本業の合間に行うなど、非効率な状況が続いていたのです」と打ち明ける。その弊害は多かったという。例えば、各業務機関が物品や業者選定を実施するため手間や時間がかかり、状況に応じた複数の購入手続の業務フローを習得する必要があった。また、請求書処理の場合はマスタ申請や支払手続が必要なほか、小口現金の場合も現金の取扱手続に時間を要し、違算等のリスクもあった。さらに、物品や業者が統一されず価格交渉力が生かせない、購入実績や承認フローが見える化されないなどの課題もあったという。大井氏は「それらを解決する方法として、ネット調達による集中購買の仕組みを導入し、各業務機関が原則的にそれを活用するための環境整備を本格的に検討しました」と振り返る。

選定の理由

総コストの低廉さや
取扱品目の多さ
接続の柔軟さで
べんりねっとに注目

 間接材購買の企業向けサービスを複数検証する上で、JR貨物が導入の要件としたのは次の5つだ。

  • 初期費用・運用費用が低廉で、各業務機関が使いやすいWebシステムであること。
  • 取引実績のあるサプライヤの汎用カタログ品目も購入可能であること。
  • 金額などに応じてサイトに参加するサプライヤと価格交渉ができること。
  • 購入実績の詳細が表計算形式で任意に出力できること。
  • 発注前の管理者による承認や到着確認などのワークフローを備えていること。

大井氏は「幅広い品目の間接材が集約的かつ単一フローで購入できるサービスなら、各業務機関が業者選定する手間が削減され、現金の用意や請求書管理も不要になります。また承認過程や実績がWebに記録されることで、見える化も容易になると考えました」と語る。

 各社のサービスを比較する中で、ほぼ全ての要件を満たしていたのは唯一べんりねっとだけだった。他のサービスに比べ、総コストの低廉さや取扱品目の多さ、外部接続カタログの多様さなど基本機能が優れており、既存のサプライヤのカタログ品目を購入できる柔軟性も備えていた。また、大井氏はカウネット営業のサポート体制も高く評価する。「これまでの仕事のやり方が大きく変わるので、各業務機関からも様々な質問や疑問が寄せられていました。そのためカウネットは質問の全てに対し図版を加えた分かりやすい資料を用意し、社内で説明できるようにしてくれたのです。不安を感じる人の疑問を解消できたことはプロジェクトの進展に大きく貢献したと思います」

 同社はカウネットを優先交渉事業者に決定し、べんりねっとの機能ベースに、承認ルートや予算・支払いなどの社内処理を整合する作業を開始。そこで注力したのは、べんりねっとの標準機能のみを活用して、現場の操作を最小限にしつつ、調達管理に必要な各種情報を的確に収集できる仕組みの構築だった。また、本格運用前に各現場でべんりねっとの使い方を正しく理解してもらうため、全国の支社・事業所をカウネットとともに巡り、説明会を開催していった。そのおかげで社員の理解も進んだという。

導入の効果

間接材が単一フローで
購買可能になり
業務効率化と調達の
見える化が実現

 2020年1月、べんりねっとの運用が正式にスタートした。現在、同社がべんりねっとで接続している購入先は、ウィズカウネット、工具サプライヤ、OA・PC周辺機器・電化製品サプライヤ、名刺サプライヤの4つだ。2020年度は社内約240箇所の業務機関で活用され、年間約9,000万円の間接材を購買。その数と金額は増え続けているという。べんりねっとで様々な間接材の汎用品が単一フローで購買可能になったことから、小口現金の用意や請求書管理の手間が大幅に減少。業務機関の事務担当者の負担軽減と業務効率化が実現し、本業に専念できるようになったという。また、数量がまとまれば価格交渉ができる仕組みもあるため、コスト削減の効果が期待できるという。

 「業務機関が自ら間接材を稟議・発注して、請求書による支払いを行っていたケースと比べると、8割以上も業務負担が削減されているように感じます」と大井氏は話す。さらに、承認過程や購買実績がWebに記録されるため調達の見える化が実現し、コンプライアンスも以前より強化されたという。「スタート直後は調達部に問い合わせが殺到するかと思いましたが、カウネットが専用のフリーダイヤルを用意し、現場からの質問をほとんど受け付けてくれたので、私達の業務に大きな負担がかかることはありませんでした。ウィズカウネットであれば一般的な商品なら注文した翌日に届くようになり、非常に便利だと好評です」(大井氏)

 加えて、適正なコストと持続可能性を両立した物品を選定して推奨フォルダに登録することで、地球環境にやさしい商品の購入拡大が容易になり、GPN(グリーン購入ネットワーク)基準やグリーン購入法、エコマークのいずれかを達成している商品を優先購入するSDGs間接材調達管理が一部実現していることも社内から高い評価を受けているという。例えば、2020年4月~2021年2月までの11か月分で、コピー用紙、トイレットペーパー、乾電池の約9割がSDGs対象調達となった。「従来はこうしたデータを収集するのは困難でしたが、べんりねっとの購買データを抽出すれば注文件数ごとにグリーン調達の実績が出てくるので、分析や集計も楽になりました」と大井氏は述べる。

 今後は、社内ルールの改善や接続サプライヤの拡大を行い、特注ゴム印や工具などの調達範囲を拡大していく計画もあるという。「べんりねっとの導入により、間接材調達のコスト圧縮や業務基盤の強化、環境対応施策の推進などが実現しました。それは、当社が目指す地球環境にやさしい貨物鉄道インフラを通じてお客様と社会に貢献するというビジネスモデルに大きく役立つものだと認識しています。だからこそ今後もカウネットにはべんりねっとの機能強化やサポート対応の面で期待しているのです」と最後に大井氏に今後の展望を語っていただいた。

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