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間接材購買におけるソーシングとは?

  • 購買のイロハ

購買業務のプロセスは、「ソーシング」と「パーチェシング」の2つに大きく分けられます。現場では、この2つの業務区分があまり意識されていないために混乱することも多く、購買の改善に取り組むためには、「ソーシング」「パーチェシング」の違いを理解することが大切です

今回は、間接材の「ソーシング」について解説します。

ソーシングとは

ソーシングは、企業が必要な物品やサービスの仕様や取引条件を明確にし、最も適切な条件を得るために取引先の選定や交渉を行う重要なプロセスです。購買に関わる部門にとっては極めて重要な業務と言えます。

ソーシングには、物品や分野ごとに”条件を整理”し、”適切なサプライヤを評価”するという2つの重要な要素が求められます。

まず、『条件の整理』とは、要求部署が必要とする物品の仕様や品質レベル、価格や納期の条件などを整理し明確に定義することです。そうすることで、見積要件書やRFQなどを通じてサプライヤーやベンダーに対して要求事項を正しく伝えることができます。

次に、『適切なサプライヤの評価』とは、定義した要件にもとづいて、商品供給力やサービスレベルなどを評価し、信頼度と対応力を判断して取引業者を比較・選定することです。その際、経営状況や営業・物流体制、取引関係などの条件を総合的に考慮する必要があります。そのため、現場でのニーズを深く理解した上での判断が重要です。

ソーシングプロセス全体を通じて、『適切なサプライヤの評価』による選定を行うためには、『条件の整理』がポイントです。『条件の整理』が適切に行われないと、適切な比較や評価が行われず、自社のニーズに最も合ったサプライヤを選ぶことはできません

『条件の整理』を実施する際には、現状分析が欠かせません。過去の購買データを分析することで、同じ品目や類似品目の価格傾向を把握したり、品目やサプライヤの集約や切替の検討を行うことができます。これによって、調達プロセスの改善や戦略的な意思決定を行うことが可能となります。

間接材購買におけるソーシング

直接材と間接材のソーシングの違いについても見てみましょう。

直接材の調達では、製品の品質や機能、納期に直結するため、品質の確保や供給リスクの管理が重要です。そのため、多くの企業では購買部などが集約し専門的に実施しています。

一方、間接材の調達では、さまざまな物品やサービスが含まれるため、個別に調達されることが一般的です。そのため調達プロセスが分散化し、効率の低下や管理の煩雑さに繋がっているケースもあります。これらの課題を解消するためには、購買システムなどを利用して調達プロセスを一元化することが有効です。一元化によって、業務の効率化や購買ボリュームを活かした交渉が可能になるでしょう。

また、ソーシングに重要な現状分析においても実績データの把握が必須ですが、購買システムを利用することでデータの可視化が容易になるメリットもあります。特に間接材は物品の種類が多岐にわたり、明細数も膨大です。購買システムを利用し、明細の把握やデータの分析を効率的に行えるようにすることは、間接材のソーシングを適切に実施するためには重要だと言えるでしょう。

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